医局でも病棟でも たかこ の株は急上昇!
2016.07.25.22:12
たかこ です。ちょっとした近況です。
今日、月曜日は実験日となっており、あらかじめ注文していた20匹のネフローゼラットに手術を施しました。24時間後に5匹、48時間後にさらに5匹、72時間でもう5匹、最後の96時間で残りの5匹を安楽死させて、採血と組織標本を作製します。標本として、腎臓は左右両側ともに光学顕微鏡(光顕)用のホルマリン固定と電子顕微鏡用にエタノール脱水に組織を切り分け、その他、肝臓は。光顕用のみ作製する予定です。
時間をきっちり合わせるために、24時間後は明日の正午、48時間後は明後日の16時、72時間後は明々後日の20時と、それに合うように実験モデルを作製しています。
我ながら、システマチックで隙のない、よくできた実験計画で、泌尿器科医であったと同時に研究者でもあった亡き父の跡を確実に歩んでいるような、そんな充実感があります。
+++++
充実感と言えば、臨床の方も同じです。
少しの間、実験班で臨床を離れたこともあり、また、知識が乏しかった血液病の分野で気持ちが新鮮と言うこともあって、日々、生き生きと仕事をしています。
++
たかこ は、実験班では外来を手伝っていましたので、そちらのシステムに慣れているのが大きいように思います。
常に電子カルテに目を配り、外来で、どういう子供が新患で来て、入院予定をチェックして、あらかじめその患者のこと、家庭状況、疾患についてを予習しておきます。こうしておけば、当科血液グループの全ての入院患者は たかこ の掌にいるようなものです。
同級生とすぐ上の男性医師たちは、そんなことはしないので、いつも入院してから勉強が始まったり、自分の受け持ちでないと何もしていないようです。
++
たかこ の立ち振る舞いは常に、「清楚」であり、「控えめ」、「冷静」、そして「内在する能力と自信」を基本としています。
影で勉強していて、密かに知っていることでも、それをひけらかしたり、自慢気にしたり、勝ち誇るようなことは絶対にしません。
同僚の男性たちが不勉強であることは重々承知ですが、彼らより上であることを絶対に誇示しない、常に大人しい存在でありながら、秘めた実力がある、そんな人間が、男女の枠を超えて、最終的には評価されることを知っています。
先日の総回診でこんなことがありました。
急性リンパ性白血病で、寛解導入療法後の地固め療法の子供がいて、教授は医学史のお話が好きなことは教室員なら誰でも知っていることですので、総回診や病棟カンファレンスに際して、病気の概念、治療法の歴史なんかを抑えておくのが得策です。
「このエンドキサンは元々は何に使われた薬品かね?」 たかこ の同級生の彼に教授が質問しました。
「何の?」同級生の男性医師は、怪訝な顔をして、「何のと言われても、、、」と、患者である子供とそのお母さんもいる前で、とても主治医とは言えないしどろもどろです。
「じゃあ、キミは?」、たかこ の3つ上の男性医師に振る、教授の顔を、特に怒る風でもなく余裕です。
「えっと〜、すいませんっ、勉強します!」っと頭を下げる先輩の彼、、、。
「まあいいよ!」と教授、たかこ は腎臓が専門で実験班からの助っ人ですので、難しい質問はしませんし、たかこ も知っていても、先輩、同級生を押しのけて答えるようなことはしません。
黙って、回診の列は次の部屋へと廊下に出たところで教授、「まあ、浅◯先生は腎臓専門だし、実験班だから知らなくても仕方ないね?」と たかこ に目を向けます。
にわかに皆の視線を感じつつ、決して声を荒げることも、強い口調でもなく、もちろん自慢気や、勝ち誇った表情でもなく、しかしながら確実に、しっかりとした口調で、「マスタードガス、ドイツの毒ガスです」と答えました。
「おっ!、その通りだよ! よく勉強しているね!」と驚いたようで、実は たかこ の資質を知っている、むしろ当然のような、納得の表情の教授と、周りの医局の先生方と看護師たち、学生たちの、びっくりした顔、、、。
「ありがとうございます」、たかこ は、ほんの少しだけ笑顔を見せるものの、ほとんど無表情で、軽く会釈をするのみです。
++
こうした日常が、たかこ の、優れた能力、知識、実は影の努力、そして何より「清楚」で「控え目」さを皆が知ることとなりつつあります。
もはや、同級生も3つ上の先輩も、たかこ にとっては全く下の存在であります。
今日、月曜日は実験日となっており、あらかじめ注文していた20匹のネフローゼラットに手術を施しました。24時間後に5匹、48時間後にさらに5匹、72時間でもう5匹、最後の96時間で残りの5匹を安楽死させて、採血と組織標本を作製します。標本として、腎臓は左右両側ともに光学顕微鏡(光顕)用のホルマリン固定と電子顕微鏡用にエタノール脱水に組織を切り分け、その他、肝臓は。光顕用のみ作製する予定です。
時間をきっちり合わせるために、24時間後は明日の正午、48時間後は明後日の16時、72時間後は明々後日の20時と、それに合うように実験モデルを作製しています。
我ながら、システマチックで隙のない、よくできた実験計画で、泌尿器科医であったと同時に研究者でもあった亡き父の跡を確実に歩んでいるような、そんな充実感があります。
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充実感と言えば、臨床の方も同じです。
少しの間、実験班で臨床を離れたこともあり、また、知識が乏しかった血液病の分野で気持ちが新鮮と言うこともあって、日々、生き生きと仕事をしています。
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たかこ は、実験班では外来を手伝っていましたので、そちらのシステムに慣れているのが大きいように思います。
常に電子カルテに目を配り、外来で、どういう子供が新患で来て、入院予定をチェックして、あらかじめその患者のこと、家庭状況、疾患についてを予習しておきます。こうしておけば、当科血液グループの全ての入院患者は たかこ の掌にいるようなものです。
同級生とすぐ上の男性医師たちは、そんなことはしないので、いつも入院してから勉強が始まったり、自分の受け持ちでないと何もしていないようです。
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たかこ の立ち振る舞いは常に、「清楚」であり、「控えめ」、「冷静」、そして「内在する能力と自信」を基本としています。
影で勉強していて、密かに知っていることでも、それをひけらかしたり、自慢気にしたり、勝ち誇るようなことは絶対にしません。
同僚の男性たちが不勉強であることは重々承知ですが、彼らより上であることを絶対に誇示しない、常に大人しい存在でありながら、秘めた実力がある、そんな人間が、男女の枠を超えて、最終的には評価されることを知っています。
先日の総回診でこんなことがありました。
急性リンパ性白血病で、寛解導入療法後の地固め療法の子供がいて、教授は医学史のお話が好きなことは教室員なら誰でも知っていることですので、総回診や病棟カンファレンスに際して、病気の概念、治療法の歴史なんかを抑えておくのが得策です。
「このエンドキサンは元々は何に使われた薬品かね?」 たかこ の同級生の彼に教授が質問しました。
「何の?」同級生の男性医師は、怪訝な顔をして、「何のと言われても、、、」と、患者である子供とそのお母さんもいる前で、とても主治医とは言えないしどろもどろです。
「じゃあ、キミは?」、たかこ の3つ上の男性医師に振る、教授の顔を、特に怒る風でもなく余裕です。
「えっと〜、すいませんっ、勉強します!」っと頭を下げる先輩の彼、、、。
「まあいいよ!」と教授、たかこ は腎臓が専門で実験班からの助っ人ですので、難しい質問はしませんし、たかこ も知っていても、先輩、同級生を押しのけて答えるようなことはしません。
黙って、回診の列は次の部屋へと廊下に出たところで教授、「まあ、浅◯先生は腎臓専門だし、実験班だから知らなくても仕方ないね?」と たかこ に目を向けます。
にわかに皆の視線を感じつつ、決して声を荒げることも、強い口調でもなく、もちろん自慢気や、勝ち誇った表情でもなく、しかしながら確実に、しっかりとした口調で、「マスタードガス、ドイツの毒ガスです」と答えました。
「おっ!、その通りだよ! よく勉強しているね!」と驚いたようで、実は たかこ の資質を知っている、むしろ当然のような、納得の表情の教授と、周りの医局の先生方と看護師たち、学生たちの、びっくりした顔、、、。
「ありがとうございます」、たかこ は、ほんの少しだけ笑顔を見せるものの、ほとんど無表情で、軽く会釈をするのみです。
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こうした日常が、たかこ の、優れた能力、知識、実は影の努力、そして何より「清楚」で「控え目」さを皆が知ることとなりつつあります。
もはや、同級生も3つ上の先輩も、たかこ にとっては全く下の存在であります。